開発費用は全く想像がつかない?
そんな方もいるかと思います。この記事ではその点に注目して作成しています
システム開発の見積もり方法は3つ
1 工数(人月)見積もり
2 過去の開発実績から見積もる
3 業界団体が提供している標準値から見積もる
1 工数(人月)見積もり
「要件定義」の後に工期を見積もります。
人月計算がキー
例
〇人月の作業量を6か月で行う
〇÷6=△人必要となる
300人月の作業を10か月で行うのであれば30人必要となる
2 過去の開発実績から見積もる
「自社の過去の開発」実績を参考にします。
「前回はこのボリュームのシステムを3ヶ月で納品できたから、今回のボリュームであれば工期はこのくらいかかる」
→前回の見積もりを参考に見積もり作成
3 業界団体が提供している標準値から見積もる
JUAS(日本情報システムユーザー協会)で毎年発行されている「ソフトウエアメトリックス調査報告書」を参考にします
システム開発の標準工期は次の式で表されます。
:標準工期(月数)= 投入工数の立方根 × 2.5
※費用は「人月×単価」で計算する
1人月=100万円とすると
300人月×100万円=3億円 となる
作業量は「人月」で表す
各工程がどのくらいのボリュームとなるかを検討する際に、「人月(にんげつ)」を使う
「10人月」とは「1人だと10ヶ月かかる作業量」or
「10人でやれば1ヶ月かかる作業量」を指します
※一般的には、1人月は1ヶ月=20日でこなせる作業量
一般的なシステム開発(工期1年の場合)
マスタスケジュール
1.要件定義:1ヶ月目
2.外部設計(基本設計):2~3ヶ月目
3.内部設計(詳細設計):4~5ヶ月目
4.コーディング:5~7ヶ月目
5.単体テスト:5~7ヶ月目
6.結合テスト:8~9ヶ月目
7.システムテスト(総合テスト):10~11ヶ月目
8.運用テスト:12ヶ月目
開発人員例
PM:プロジェクトマネージャー
PL:プロジェクトリーダー
SE:システムエンジニア
PG:プログラマー
1.要件定義:PM、PL、SE
2.外部設計(基本設計):PM、PL、SE
3.内部設計(詳細設計):PM、PL、SE、PG
4.コーディング:PM、PL、SE、PG
5.単体テスト:PM、PL、SE、PG
6.結合テスト:PM、PL、SE、PG
7.システムテスト(総合テスト):PM、PL、SE、PG
PM 1名:200万円(人月)
PL 1~2名:150万円(人月)
SE 2~3名:100万円(人月)
PG 3~5名: 80万円(人月)
合計:工期×各人月
実在の企業から目安を探る
決算資料参考
上場企業の場合、決算資料でプロジェクト数、全体額などが開示されていますのでそちらを参考にします
例:株式会社SHIFT
2024年10月決算時点
1,863社(顧客)、1,106億円
1社:6,000万円程
※このように1プロジェクト 数千万のシステム開発というのは普通に行われています
Web開発との違い
部分開発ではなく業務全体のシステム開発となる場合が多く規模が大きくる傾向がある。エンジニアも基本1プロジェクトに張り付き1人月計算となるため額が大きくなります。
システム開発の見積もりは、人月計算がキーとなる
→総工数(人月)を出し工期で割り必要人員を確定させる
1人月はエンジニアが1ヶ月=20日でこなせる作業量
まとめ
まとめ
システム開発の見積もりは、人月計算がキーとなる
→総工数(人月)を出し工期で割り必要人員を確定させる
1人月はエンジニアが1ヶ月=20日でこなせる作業量